Interview
テクニカルサービス1部 グループリーダー 工作機械設計
R.Y.
2009年4月入社。地元の高校を卒業後、フリーターを数年経験。当時の岐阜県の雇用創出事業でアシストエンジニアが運営する CADスクールを受講したことをきっかけに、設計の面白さを発見し入社を希望。趣味は海釣り。仕事仲間と一緒に福井まで出かけることもしばしば。
NC旋盤の治具の設計を担当しています。
現在の私の仕事は、ある工作機械メーカーから依頼される NC旋盤の受託設計。その中でも重要部品の一つ、オーダーメイド治具の設計を社内で設計しています。治具とは、NC旋盤で機械部品などの製品を加工する際、材料や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具。目的をクリアするために高い精度が要求されます。お客様である工作機械メーカー様とは、入社当初から 8年以上のおつきあい。どの機械も設計前の打ち合わせ段階から参加し、自分が設計して出図した部品を現場に出向いて確認。機械が組み立てられる最終工程まで見届けられるので、「モノ作りに携わっている」という実感をもちながら仕事に取り組んでいます。できる限り部品のコストを抑え、さらに機能性の面でも要求以上のものを設計するのが、難しいながらもやりがいです。一つの治具でもクリアしなければならない条件がいくつもあり、途中で仕様変更を余儀なくされたりもするので、本当に頭を使う仕事。でも「だから楽しい」「実力を出せて満足!」という境地に、今はたどり着くことができました。
やる気がすべての出発点。
入社するまでは機械設計の知識ゼロのフリーターだったので、こうなるまでにはそれなりに努力をしました。幸い当社は経験に関係なく入社でき、しっかり教育を受けることが出来ますが、それでもやはり大切なのは、自分のやる気と頑張り。僕の場合は「失敗から学んだ」経験が大いにキャリアの肥やしとなりました。今は社内で設計していますが、以前は工作機械メーカー様に出向して仕事をしていました。その時、部品の加工や機械の組み立てをする職人さんたちから「なんだこの設計は!全然成り立ってないじゃないか!」などとよく言われたものです。成り立つ、成り立たないというのは、機械設計では重要なキーワード。成り立たない機械とは、切れないハサミや音の出ないスピーカーのように、作ったものが目的を果たさないということ。「成り立たない設計=失敗」ですから、悔しさと情けなさで一杯になります。でもそこでクサらず、なぜミスをしたのか要因を探り、もういちど整理してやり直す。その繰り返しが成長の糧となりました。正直なところ、「同じ失敗をして、職人さんたちに二度と怒られたくない」という気持ちが、やる気に変換されたのだと思います(笑)。
「オレにしかできない仕事」キターーーーー!!!
そんな努力の甲斐あり、現在は形状がとても複雑な部品に対応した治具や、ゼロから構造から検討する、まるで発明のような設計などを任されるようになりました。「こんなに厳しい精度だけど、出せる?」と相談され工夫を重ねてクリアしたり、アルミのようにデリケートな素材をそっと包み込み固定するような形状を設計したり、一つの治具で何種類もの製品を加工できるようにして「コスト削減につながった」と喜ばれたり。最近は「これはあなたにしかできないから頼むね」とよく言われるようになり、かなり自信がつきました。昨年主任に昇進。今後は僕のセクションのメンバーを増やし、社内での存在感を上げ、アシストエンジニアの柱の事業の一つを育てていきたいと考えています。経験がなくてもやる気さえあればできる。それは自分が一番よく知っていますので、未経験でも安心して来てくださいね。