CADとは?初心者向けに詳しく解説

CAD(Computer Aided Design)は、日本語で「コンピュータ支援設計」と訳されるシステムです。つまり、コンピュータを使って設計図を作るシステムのことです。
家の間取り図を作ったり、車の部品を設計したり、家具のデザインを考えたりするときに使います。昔は紙とペンで設計していましたが、今はパソコンで図面を描くのが一般的です。
CADの歴史
昔の設計は、すべて手作業でした。
紙に図面を描き、間違えたら消して書き直す。でも、消しゴムでは消しにくいし、線を引き直すのは大変でした。

CADが登場すると、簡単に修正できるようになり、データの管理や共有もスムーズになりました。今では、ほとんどの設計作業がパソコンの画面上で行われています。
CADは時代とともに進化し、現在ではAIを活用した設計も可能になりつつあります。
CADとは?
CADは 2D と 3D に大別されます。
- 2D CAD:平面的な図面を作成するソフトで、機械設計や建築図面で広く使われます。
- 3D CAD:立体的なモデルを作成できるソフトで、製品デザインやシミュレーションに活用されます。
さらに、業界ごとに特化したCADソフトが存在し、建築、機械、インテリアなど用途によって異なる種類のソフトが選ばれます。
2D CAD

平面的な図面を作成するソフト。建築や機械設計で広く使われる。
- AutoCAD(汎用2D CAD)
- Jw_cad(無料で使える2D CAD)
- DraftSight(AutoCAD互換の2D CAD)
3D CAD

立体的なモデルを作成できるソフト。製品デザインやシミュレーションに活用される。
- SOLIDWORKS(機械設計向け3D CAD)
- Fusion 360(クラウド対応の3D CAD)
- CATIA(航空・自動車業界向け3D CAD)
CADでできること
CAD上では、以下のような作業を簡単に行うことができます。
- 線を引く → まっすぐな線も、曲線も自由自在に描ける
- 形を作る → 四角や円、立体的な形も設計できる
- サイズを決める → ミリ単位で正確に寸法を決められる
- 組み合わせる → パーツを組み合わせて、全体の設計ができる
- データを保存・共有 → 設計データを保存して、他の人と共有できる
CADを使用する業界
CADは多くの業界で活用され、さまざまな分野の設計やデザインに不可欠なツールとなっています。以下に、主要な業界とCADの活用例を表にまとめました。
業界 | CADの使い方 |
---|---|
建築 | 家やビルの設計図を作る |
製造業 | 車や機械の部品を設計する |
インテリア | 家具や室内デザインを考える |
ホビー・DIY | プラモデルやガレージキットを作る |
歯科・医療 | 歯の形をデザインして、人工歯を作る |
アパレル | 服のデザインや型紙を作る |
ジュエリー | 指輪やアクセサリーの形を作る |
CADに向いている人
CADの操作には、以下のような適性があると有利です。
- 空間認識能力が高い
- 細部にこだわるのが好き
- 論理的思考が得意
- 長時間のパソコン作業が苦にならない
- 技術やツールの習得に積極的
- ゲームやプラモデルが好き
- コツコツと作業するのが得意
CADを学べる場所
CADの学習方法として、以下のような選択肢があります。
- 独学:オンライン教材や動画を活用して学ぶ。
- 専門学校・大学:CADを専門的に学べる講座や学科。
- 企業研修:職場での研修を通じてスキルを習得。
- オンラインスクール:CADを学べるWeb講座。
まとめ
CADは製造業界のみならず、幅広い業界で活用されるツールです。CADスキルを身に付けることで、様々な業界で活躍できるスキルを身に付けることができます。また、近年は未経験の求人も増えてきているので、「手に職を付けたい」という方にはオススメです。
執筆者:アシストエンジニア採用担当